信心を養う2023年01月18日

見えない世界のことや神仏のことを信じる。あるいは、大切に思うことで、心の眼が更に深くなり、美しい世界が見えてくる。
禅では、心の内に仏心(ぶっしん)があると教えている、その心の内にある仏心の眼で世の中を見たとき、苦しみの多い世界が、慈悲があふれる美しい世界に見えてくる。神仏の世界を見、神仏のみ心を知り、それを言葉に現して伝える。これが世に出た偉大なる預言者でした。未来を予言するのではなく、神仏の言葉を預かった人々です。そんな人々の言葉を信じ、いただいて、その言葉の中に神仏のみ心を知り、その心の目でこの世界を見ていくのです。そうすると、苦難の中にも意味があり、守られている自分自身を知ることが出来る。信仰のない人が苦難に遭わば、「なぜ私ばかり」「あの人が悪いからだ」「この人がいけないからだ」と自分の運命を恨むことになる。恨みは、心の、窓を歪め、くもらせます。ですから、真実の世界は、決して見えてきません。昔の人は、こう言っています。「沙石集(しゃせきしゅう)」という書物に出てくる言葉があります。鎌倉時代に活躍した臨済宗のお坊さんで無住(むじゅう)という和尚様です。【仏や神に仕えて危難(きなん)(危うい目にあうことにも)災難(不意に起こる災い)にも見舞われた時に神や仏を恨んではならない。「どういう方便だろうが、また自らの業力(ごうりき)によるものだろうか。仏の力も業力には、勝てないから、佛の方便もどうにもできないのだろう自分の真の信心をもたず、修行がたりないのだろうか。】
と考え、我が身を戒め、我が心を励まさなければならない。
訳(わけ)もなく他人を嫉み(そねみ)、仏法を疑い、仏を恨んではならないと説いています。
訳すると「苦難にあった時には、何か意味があるのだろうか。私に何を神仏は気づかせようとしているのか、そう思いなさい。前世からの心の傾向性が苦難を呼び寄せているかもしれないから、間違った頑(かたく)な心を柔らかにして、
信心を深め、神仏を恨むことなく、佛の教えによって、心をただし、苦難を乗り越えていきなさい。決して、神仏を恨んではなりません」ということになると思います。こんな教えをいただいて、心を養っていくこと、心の眼も豊かなものが見えるようになります。苦難にも意味を見出し、幸せであれば、神仏への謙虚で感謝の想いを深めていくことができます。
神仏の世界は、慈悲の世界ですから、その世界は、きっと、宝石がキラキラと輝くような美しい世界でしょう。それは、私たちの内にある佛の心と見えない世界に確かにある佛の世界が感応してあって、そう見えます。
信心の力
神や仏を信じ 大切にすると
世界がきらきら光って見えてくる
ご先祖様がありがたく見え、手を合わすことが美しい姿に見え
祈りの姿が尊く見えてくる。
苦難に意味を見出し、くじけない勇気が出てくる。
幸せや成功を周りの人のおかげであると思えてくる
信心を深め 心の眼を養っていくことだ

きょうよう きょういく ちょきん2023年01月18日

2022年日本の平均寿命、女性は、87歳。男性は81歳という統計があり、人生100年時代に突入してきました。2人に1人は、90歳まで4人に1人が95歳まで生きるようになっています(厚生労働省発表)長生きをするといってもいろんな生き方があります。いまだかつてなく、長い老後を幸せな生活をするためにはどんなことをすればよろしいのでしょうか?健康的に生きるために意識したいことが「きょうよう・きょういく・ちょきん」です。「きょういく」と「きょうよう」は、以前にもお話したことがあると思いますが、今回はひとつ追加して。「きょうよう・きょういく・ちょきん」は「教養・教育・貯金」ではありません。確かに「貯金」というお金は、生きる上で必要ですが、健康のための者ではありません「きょうよう」とは「今日、する用事」のことで、「きょういく」とは「今日行くところ」そして「ちょきん」とは「筋力(きんりょく)を貯(た)めること」です。これからの時代は、おひとり様社会です。夫婦で過ごしているときはよろしいですが、どちらかが先に旅立った時、一人で生きていかなければいけなくなってきます。だからこそ「今日する用事」「今日行く所」があれば、外へ出かけるでしょう。毎日、外に出かけるのは、体力的にも無理かもしれません。だからこそ、自立して歩くための筋力が大事になります。「きょうよう・きょういく」の為の「ちょきん」です。休む前に「明日は、何をしようか」と考え、朝になると、その計画で体を動かすことを心掛けることです。家事・買い物・病院・お友達との食事等です。その中にお寺参りをお勧めします。お近くの方は、散歩のついでにお寺に行く。荘嚴寺までは、坂を上がって、階段を上がらないといけないのですが、ちょっと、しんどいなと思われたら、寺の下まででも大丈夫です。本堂を見上げて、お参りください。遠方の方は、バスや市営渡船を使って、お寺参りをするのもよいでしょう。筋力が衰え始めてしまってからでは遅いです。子供さんやお孫さんを連れてお参りされてもいいかもしれません。「おばあちゃん(お母さん)とおまいりに行った」という思い出が、子供さんやお孫さんの中に記憶として残っていくのではないかと思うのです。という私も今年で69歳になります。老境(ろうきょう)の自覚はありませんが、視力も体力、記憶力も低下気味です。老いは確実に進んでいます。少しでも、老いを先延ばしにするには「きょうよう・きょういく・ちょきん」この3つの言葉で毎日の張り合いがある生活を実践していきたいものです。

宗繁和尚命日2023年01月18日

今日は、宗繁和尚の祥月命日です。昭和54年に亡くなられました。